ぷち解説
衣裳
仮名手本忠臣蔵
主な登場人物
仮名手本忠臣蔵にかかわる江戸古川柳
 今回上演の「仮名手本忠臣蔵」を題材にした江戸古川柳をいくつかご紹介します。
 
大序   平成24年11月公演床本集より
 兜改めより恋歌の段  
序開きは古雛段の如くなり   
兜より匂ひの高い惣模様  馬場の白砂素足にて裾で庭掃く裲襠は、神の御前の玉箒 
義貞の兜顔世が鼻利きし 数々多きその中にも五枚兜の竜頭。これぞと言はぬその内に、ぱっと香りし名香は、顔世が馴れし義貞の兜にてござ候」とさし出せば 
顔よきにめでて仕かける横恋慕  「…お返事は、口上でも苦しうない」と袂から袂へ入るゝ結び文、 
師直は間男晴れてするつもり  「…天下を立てうと伏せうともまゝな師直。塩谷を生けうと殺さうとも、顔世の心たつた一つ。なんとさうではあるまいか」 
初段には一目置いて若狭負け  …くわつとせきたつ若狭助、刀の鯉口砕くるほど握り、詰めは詰めたれども、『神前なり御前なり』と一旦の堪忍も、いま一言が生死の、詞の先手『還御ぞ』と、御先を払ふ声々に、詮方なくも期を延ばす、無念は胸に忘られず 
  
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首の名前
 役名 かしら名 
 通し 狂言仮名手本忠臣蔵
足利直義(あしかがただよし) 若男(わかおとこ)
高師直(こうのもろのう) 大舅(おおしゅうと)
塩冶判官 (えんやはんがん) 検非違使(けんびし)
桃井若狭助(もものいわかさのすけ) 源太(げんだ) 
顔世御前(かおよごぜん) 老女方 (ふけおやま)
加古川本蔵(かこがわほんぞう) 鬼一(きいち)
妻戸無瀬(つまとなせ) 老女方 (ふけおやま)
娘小浪(むすめこなみ) (むすめ) 
鷺坂伴内(さぎさかばんない) 伴内(ばんない)
早野勘平(はやのかんぺい) 源太(げんだ)
おかる (むすめ)
大星力弥(おおぼしりきや) 若男(わかおとこ)
原郷右衛門(はらごうえもん) (しゅうと)
斧九太夫(おのくだゆう) 虎王(とらおう) 
石堂右馬丞(いしどううまのじょう) 孔明(こうめい) 
薬師寺次郎左衛門(やくしじじろうざえもん) 陀羅助(だらすけ)
大星由良助(おおぼしゆらのすけ) 孔明(こうめい)
千崎弥五郎(せんざきやごろう) 源太(げんだ)
百姓与市兵衛(ひゃくしょうよいちべえ) 武氏(たけうじ) 
斧定九郎(おのさだくろう) 文七(ぶんしち) 
与市兵衛女房(よいちべえにょうぼう)  (ばば) 
矢間十太郎(やざまじゅうたろう) 検非違使(けんびし)
竹森喜多八(たけもりきたはち) 陀羅助(だらすけ)
寺岡平右衛門(てらおかへいえもん) 検非違使(けんびし)
妻お石(つまおいし) 老女方 (ふけおやま)
下女りん お福( ふく) 
織部安兵衛(おりべやすべえ) 端敵(はがたき)
大鷲文吾(おおわしぶんご) 検非違使(けんびし)


 
衣裳仮名手本忠臣蔵
足利直義 白綸子半腰 藤色錦唐草狩衣(しろりんずはんごし ふじいろにしきからくさかりぎぬ)
高師直 黒繻子大紋 茶地唐織半腰(くろしゅすだいもん ちゃじからおりはんごし)
塩冶判官(大序) 鬱金繻子大紋 白地唐織華紋半腰(うこんしゅすだいもん しろじからおりかもんはんごし) 
塩冶判官(三段目・殿中刃傷の段) 納戸縬織熨斗目半腰 納戸木綿菊菱小紋長袴(なんどしじらおりのしめはんごし なんどもめんきくひしこもんながはかま) 
桃井若狭助  浅葱繻子大紋 紺地錦半腰(あさぎしゅすだいもん こんじにしきはんごし) 
顔世御前(大序)  赤綸子着付 白地唐織華紋打掛(あかりんずきつけ しろじからおりかもんうちかけ)
顔世御前(四段目・花籠の段)  浅黄綸子着付 納戸綸子御所解縫打掛(あさぎりんずきつけ なんどりんずごしょときぬいうちかけ)
顔世御前(四段目・塩谷判官切腹の段)  白羽二重着付打掛 白羽二重文庫帯(しろはぶたえきつけうちかけ しろはぶたえぶんこおび)
加古川本蔵 白茶羽二重半腰 玉子羽二重縫掛 黒精好肩衣(しろちゃはぶたえはんごし たまごはぶたえぬいかけ くろせいごかたぎぬ)
妻戸無瀬 納戸綸子着付 紺地錦蜀江文庫帯 納戸羽二重女長合羽(なんどりんずきつけ こんじにしきしょっこうぶんこおび なんどはぶたえおんなながかっぱ)
娘小浪(二段目・松切の段)     藤色縮緬霞松竹梅縫振袖着付 朱色唐織振帯(ふじいろちりめんかすみしょうちくばいぬいふりそできつけ しゅいろからおりふりおび)
娘小浪(八段目・道行旅路の嫁入)     赤綸子秋草花霞縫振袖着付 白地唐織華紋振帯(赤綸子あきくさはなかすみぬいふりそできつけ しろじからおりかもんふりおび)
娘小浪(九段目・山科閑居の段)     白綸子振帯着付打掛 黒朱子振帯(しろりんずふりおびきつけうちかけ くろしゅすふりおび)
鷺坂伴内(三段目・下馬先進物の段)      紫縮緬翁格子袖熨斗目半腰(むらさきちりめんおきなごうしそでのしめはんごし)
鷺坂伴内(七段目・祗園一力茶屋の段)      紬黄八丈格子着付(つむぎきはちじょうこうしきつけ)
早野勘平(三段目・下馬先進物の段 黒羽二重着付 紺木綿小紋裃(くろはぶたえきつけ こんもめんこもんかみしも)
早野勘平(五段目・山崎街道出合いの段 黒木綿鼡縞藍小紋肩入着付 鼡木綿黒横段軽衫(くろもめんねずみしまあいこもんかたいれきつけ ぬずみもめんくろよこだんかるさん)
早野勘平(六段目・身売りの段 黒羽二重着付(くろはぶたえきつけ)
おかる(三段目・おかる文使いの段)  白縮緬矢絣振袖着付(しろちりめんやがすりふりそできつけ) 
おかる(七段目・祗園一力茶屋の段)  納戸縮緬江戸解赤縮緬平金胴貫着付(なんどちりめんえどときあかちりめんひらきんどうぬき) 
大星力弥(四段目・花籠の段) 納戸羽二重翁格子袖熨斗目中振袖中子役半腰(なんどはぶたえおきなこうしそでのしめちゅうふりそでちゅうこやくはんごし)
大星力弥(七段目・祗園一力茶屋の段 黒縮緬中振袖着付 納戸献上博多割帯(くろちりめんちゅうふりそできつけ なんどけんじょうはかたわりおび)
大星力弥(九段目・雪転しの段 紫縮緬中振袖中子役半腰 白地紬小持紫縞袴(むらさきちりめんちゅうふりそでちゅうこやくはんごし しろじつむぎこもちむらさきしまはかま)
大星力弥(大詰・花水橋引揚の段 浅黄綸子袖熨斗目半腰 紫朱子雁木袖掛羽織 白地錦鶴菱野袴(あさぎりんずそでのしめはんごし むらさきしゅすがんぎそでかけはおり しろじにしきつるびびのばかま)
原郷右衛門(四段目・花籠の段 紺鼡羽二重半腰(こんねずはぶたえはんごし)
原郷右衛門(六段目・勘平腹切の段 ナス紺羽二重半腰(なすこんはぶたえはんごし)
原郷右衛門(大詰・花水橋引揚の段 黒羽二重半腰(くろはぶたえはんごし)
大星由良助(四段目・塩谷判官切腹の段)  黒羽二重半腰 鼡精好鮫小紋裃(くろはぶたえはんごし ねずみせいごうさめこもんかみしも) 
大星由良助(七段目・祗園一力茶屋の段)  紫縮緬二重フキ着付羽織(むらさきちりめんふたえふききつけはおり)
黒羽二重二重フキ着付(くろはぶたえふたえふききつけ)
大星由良助(九段目・山科閑居の段)  鼡羽二重半腰 黒精好肩衣(ねずみはぶたえはんごし くろせいごうかたぎぬ) 
大星由良助(大詰・花水橋引揚の段)  黒羽二重半腰 黒牡丹鍛子雁木袖掛羽織(くろはぶたえはんごし くろぼたんどんすがんぎそでかけはおり)
 





   
資料提供:国立文楽劇場衣裳部

過去のぷち解説
平成24年夏休み特別公演「摂州合邦辻」「伊勢音頭恋寝刃」「曾根崎心中」
  平成24年四月公演「加賀見山旧錦絵」「祗園祭礼信仰記」「桂川連理柵」 
  平成24年初春公演「七福神宝の入舩」「菅原伝授手習鑑」「義経千本桜」「壺阪観音霊験記」 
平成23年錦秋公演「鬼一法眼三略巻」「恋女房染分手綱」「伊賀越道中双六」「紅葉狩」
平成23年夏休み特別公演「絵本太功記」


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